2010年3月11日木曜日

日米同盟の正体 迷走する安全保障


孫崎 享 著
安全保障には、外交の側面と軍事の側面があり、この本では、米国と日本の関係が軍事の側面から分析されている。
しかし、それにとどまらず、安全保障=抑止を経済分野での貢献にまで広げた主張を述べている。

客観的な分析ではなく、分析を超えて主張する本と書いてあるが、分析がキチンとされているだけに、その主張にも説得力がある。

在日米軍については、第7艦隊などの緊急展開と即応力が重要で、そのために米軍基地の前方展開があり、日本の米軍基地がその中核となる。としている。

安全保障問題を戦略的には考えられない日本の最近の状況を批判しているが、今に始まったことではないのかもしれない。

沖縄戦の当時もそうであったなら、悲しいことではある。

国際情勢と戦略を学ぶためには、現在の動きと歴史や理論を学び、現在の動きと組み合わせて、見ていく必要があろうし、善悪の価値判断を入れない情勢分析が必要。

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